秋の訪れ2010/10/25


秋の訪れは雨とともにやって来た。
例年だと台風がひとつ来る度に、すこしずつ涼しくなってゆくのだが
今年は台風が少ない、と思っていたら
奄美大島では記録的豪雨が降って被害が出た。
やはり異常気象なのだろう。




近所の公園を散歩する。
雨は穏やかに降りそそいで、樹々の葉を濡らしている。
すでに葉は色づき、散りはじめている。




雨の日は歩く人も少なくて、ひっそりと時が過ぎて行く。
あまりに静かなので、せわしない日常のことを忘れそうになる。
このまま草花のように、雨に融け込んでいければいいのにと思う。




田舎の生活のリズムがどんなものだったかを思い出させる
風景の断片があちこちにあることに気づく。
小さな発見に心がしだいに健やかになってくる。




雨がつくる池の波紋を飽かず眺めているうちに、
帰宅を促す夕暮れが近づいてくる。
雑踏の足音の予感に思わず身震いが起こる。